二重コーヒー

自分の中に「二重コーヒー」という飲料メニューがある。おもに気がおかしくなっているときにこのメニューをつい思い出してしまう。そして作って提供してしまう。自分に。

気がおかしくなるのは大抵アホほど忙しいときか、愛好する映画や漫画やドラマや小説などのフィクションにおいて鬱展開に遭遇したときだ。多くの人がそういう局面においてSNSでキエーッと絶叫したり「無理……無理」と口走ったり妄言に縋ったりするように、私は「そうだ、こんなときこそ二重コーヒーだ」と思ってしまう。

二重コーヒーのレシピは簡単すぎて紹介するのも忍びない。けど紹介する。

「ふわラテ」「ブレンディスティック」などスティック状の小袋にコーヒーと調味料が入ったインスタントコーヒーを用意する。それをマグカップに投入する。そしてそのカップにコーヒーマシンでコーヒーを淹れる。

これが二重コーヒーだ。命名の理由は1杯に2杯分のコーヒー成分が使われていることだ。それ以上でもそれ以下でもない。

一口飲むと毎回思う。これは確かに気がおかしくなった人間の飲み物の味だ。

オールインワンにオールインワンを重ねた究極のものぐさのための飲み物の味かもしれない。

そしてたぶんコーヒー愛好家の人におこられる。

うっかり忘れようと思っていたので今この瞬間まで忘れていたが、これが自分のはてなブログへの初投稿だった。いっけねー忘れてたわ。って忘れようと思って忘れてたんじゃないのか。

さしあたり忘れようとした理由を正直に言って弁解するが、自己紹介の類がとても苦手なのでそれを要求されるシチュエーションからとにかく逃げたかった、それだけだ。

でもこうなっちまったものは仕方ねえ、ここを見られた以上貴様には消えてもらう。
というわけにもたぶんいかないと思うし、ここを見た人の99%はきっと私の100倍くらい善良で品行方正かつ有能な人材なので自分の一存で消すのは非常によくない。

なので腹を括って自己紹介しておくことにする。
二重コーヒーを作って飲むような人です。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。